冠動脈造影の診断 ( 3 / 4 pages)

 冠動脈造影ではカテーテルから注入された造影剤によって冠動脈の様子がはっきりと映し出されます。 通常冠動脈は右冠動脈と左冠動脈の2つに別れているためそれぞれ一つずつ造影されます。


正常な右冠動脈

正常な左冠動脈


 正常な冠動脈では左写真のように狭窄がなく、造影剤の通過もスムーズで、すみやかに流れて消えていきます。

 左右の冠動脈には場所を特定するために番地のようなものがあり、狭窄などの病変があった場合は「何番に何%の狭窄があります」などと言い表されます。

 右冠動脈は始まりを「1」として「2」「3」と続き、大きく二股になった部分を「4PD」「4AV」となっています。

 左冠動脈は始まりを「5」としてそこから大きな枝前下行枝と回旋枝に分かれます。
前下行枝に沿って「6」「7」「8」となり、分枝を「9」「10」としています。
回旋枝を「11」「13」「15」として、分枝を「12」「14」としています。

 これらは心臓の世界では一般的に使われており、この分類を AHA分類と呼んでいます。


* 狭窄の程度の表し方
 狭窄は元々の血管の太さに対して現在の太さが何パーセント位なのかという意味で、パーセントで表されます。

50%狭窄の場合は血管径の半分が細くなっているのですが、断面積では75%が閉塞していることになります。
90%狭窄の場合は断面積の99%が閉塞していることになり、それに比例して血流量は減少します。
つまり、90%狭窄の場合は、本来の血流量のたった1%しか血液が流れていないことになるのです。そのため心筋は血液不足に陥るのです。


* 冠動脈造影の病変例
 冠動脈は大きく分けて右は1本、左は2本の計3本の大きな枝からなっていますが、そのうちの1つに狭窄がある場合を1枝病変といい、3本全てに狭窄がある場合を3枝病変といいます。
症例1 左冠動脈 症例2 左冠動脈
症例3 右冠動脈
症例4 右冠動脈
症例5 右冠動脈
前下行枝 狭窄 (Seg 7)
回旋枝 閉塞 (Seg 11)
主幹部 狭窄 (Seg 5)
回旋枝 狭窄 (Seg 13)
右冠動脈狭窄
  (seg 3)
右冠動脈閉塞
  (Seg 3)
右冠動脈狭窄
  (Seg 1)


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OO 心臓血管センター北海道大野病院